
マスターは僕の顔を見せろとよくせがむ。
東江の元に回収され、僕がそもそもどういう存在なのかを思い知ってからも、僕は自分の顔を視認されるという行為に、不可解な電磁パルスを感知していた。
それは人で言う不快感だ。
量産型のいち旧式とは言え、そもそも視認されるたびにそんなことを感知する機能がついているなど聞いたこともないから、やはり僕は弟達の言うとおり出来損ないなのだろう。
なのにマスターが…あの白く美しい人がその顔を歪ませて顔を見せろと要求することは、僕にとってさして苦しいことではない。
優しく、あるいは乱暴に僕の一番恐ろしい部分を暴くと、マスターは歪な笑みを浮かべて満足気に突き放す。その繰り返し。
それは底の深い闇のように、触れることのできないマスターの一端が鼻先を掠めたような奇妙な感覚を僕に与えた。
僕より余程優秀な後継機の弟達には決して感知できない。出来損ないと罵られる自分にしか分からない愉悦。
くっと仮面の下で笑みを形作る。それは多分きっと、あの白く歪んだ顔に似ている。

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